2008年03月01日
ものの考え方もいろいろ
土を耕す文化と
移動しながら糧を得る文化 そのどちらも文化 |
かつて、世界の覇者と恐れられた蒙古は、今の東ヨーロッパまで その領土を拡大しました。彼らは豊かな草と水を求め、羊とともに 移動する生活をしていました。表土の薄い大地を傷つけることは 地力を失わせ、砂漠化を促すだけだと知っていたから、決して耕そう とはしませんでした。そんな彼らのことを、漢民族は野蛮な「凶奴」 と呼び、その侵入を防ぐために万里の長城を築いたのはご存じですよね。 漢民族は土を耕し計画的な農業を行うことで、優秀な文化を持つ民族 であると考えていました。このどちらが優れた文化を持ってるかという 比較は必要ありません。蒙古騎馬民族の、食べ物(羊)を連れて移動して いれば飢え死にしないという考え方も、定住しながら計画的に作物を栽培 していく安定した生活という考え方も、どちらも正しいからです。 要するに、その土地にあった生活をすることが、自然なことなのです。 子育ても教育もまた同じです。「○○式教育法」を子どもにほどこせば、 優秀な人間に育てられる?勝ち組になれる?教育基本法に「愛国心」を謳えば、わが国を愛する子どもに育てられる? もういい加減にしましょう。あまりに単純で、稚拙で一方的な考え方は、 子どもが迷惑します。まずは、大人が多くの知識と豊かな知性を持たなければ、子どもが豊かに育つはずもありません。 なぜなら、子どもは大人のすべてを映し出す鏡なのですから。 |