身近なものとあそぶ

 身近なものとあそぶ

野の花や土や風など
身近すぎて見過しがち
でも、ときには自分を支えてくれる存在
何も言ってはくれないけれど
気持ちをやさしく揺り動かしてくれます

朝、まだ湿り気のある土に、やわらかいベールをかぶせるように日差しが重ね合わされる様が好きです。
遠慮がちに野の花が一輪あるのが好きです。
小さな葉先に朝露があれば、自身に潤いを得たみたいでうれしくなります。
遠くにたなびく雲があるのが好きです。
小鳥が風とたわむれる様が好きです。
船の汽笛がかすかに聞こえるのが好きです。
静寂の朝の全てが私をやさしく揺り動かし、豊かに満たしてくれます。
こんな、ささやかな存在に宿る魂に浄化されることの幸せに感謝します。
子どもたちの今が成長の朝とするなら、汚れのない無垢な気持ちで、
周りの小さな存在を好きになってほしいと願います。
まだ生きることがはじまったばかりだから、純粋に周りにあるものと戯れてほしいと
思います。