大すき

 大すき

遠くに見えたらワクワクします
近くに来たらドキドキします
目と目があったらズキンとします
あいさつできたらポーッとします
離れていったらシーンとします
見えなくなったらキューンとします
              小泉周二・詩集「誕生の朝」より

「すき」という感情は不思議ですね。心や体をすてきに変化させます。
 この感情は幸せに生きていくためのエネルギーだから、子どもたちは「すき」という感情をもつことが一番うれしいのです。
 そして、「すき」という感情にいっぱい出会い、生きていく世界をどんどん広げていくことができたら、きっと子どもたちの心は幸せを感じてくれるに違いないと信じています。
 自分の心と人の心が重なり合うとき、瞳は輝きはじめ、風のささやきや雨音までもすてきに聞こえます。そんな体験を重ねることが、豊かな感性の育ちにつながるのでしょう。
 今、私たち大人に求められているのは、誠実に、ていねいに生きていける能力を身につけさせる子育てだと思います。
 そして、子どもにとってすてきと思える人生は、子ども自身がすてきな心を持ったとき拓かれるのだと思います。